テラダのブログ

どこにでもいるふつうの大学生がちょっとカッコつけて書くブログ

#21 オンラインライブの限界 〜欅坂46と日向坂46のライブを観て〜

 ブログを課題を言い訳にサボっている間に僕はオンラインライブを2つ鑑賞した。一つは7月16日に行われた欅坂46の「KEYAKIZAKA46 Live Online, but with YOU !」でもう一つは7月31に行われた日向坂46の「HINATAZAKA46 Live Online, YES!with YOU! ~“22人”の音楽隊と風変わりな仲間たち~」だ。初めてのオンラインライブについて思ったことを今日は書いてみる。「〇〇が可愛かった」といった類の話はおそらくこのブログを見る人の誰も興味ないと思うのでなるべく“オンラインライブ”というものに焦点を当てて書いてみよう。

 

 

 同じ坂道グループのオンラインライブでありながらコンセプトの違いは明確だった。欅坂46はライブというよりはM Vに近いような感じだった。通常のライブのように大きなステージで様々な曲を披露するのではなく、それぞれの曲に合った小さなステージをいくつか作り、メンバーが移動していくような形式だった。カメラワークは生とは思えないほど洗練されており映像的には面白かったがライブ感を欠く要素でもあった。「生である必要は?」と少々疑問に思う場面もいくつかあった。ダンスだけで魅せる楽曲が間に入ることでギリギリライブ感が演出できていたのではないかと思う。あんまり演出の意図していない場面を褒めるのは良くないと思うが、移動が遅れているメンバーが映ったり、「暑い…」とぼそっと漏らした声が拾われてしまったりと些細なトラブルが、欠けていたライブ感を偶然にも補っているような気がした。

 

 

 対照的に日向坂46の方は従来のライブの延長であった。もともと今春に予定していたツアーの演出をお蔵にするのはもったいないというスタンスで開催されたので、欅坂46のようにオンラインライブに特化した演出は少なくかったが、それでもA Rを駆使して会場に魚を泳がしたり、虹を掛けたりと面白い演出をしていた。春のツアーがストーリー仕立ての演出を想定していたためオンラインならではの演出が少なくても面白いライブだった。ライブ感に関しては欅坂46に比べて多く感じたがその分ファンの歓声がないところに少々の物足りなさを感じてしまった。

 

 

 僕は日向坂46には行ったことがないのでなんとも言えないが、おそらく日向坂46は乃木坂46同様“ファンとの一体感”を大切にしていると思う。会場のファンを煽り“コール”をするような曲が多いはずだ。欅坂46は“コール”文化はあるものの重要視されていない。カメラに抜かれたメンバーの名前を呼ぶような“コール”はほとんどなくなっているように感じる。で、その“コール”がない日向坂46のオンラインライブはライブを構成する要素が足りないと感じてしまった。特に会場のボルテージ爆上げ系の曲ではメンバーも「もっと歓声があれば気持ちが上がるのだろうな…」と過去のライブ映像と比較して感じた。なかなかちょうどいいライブ感を演出するのは困難だと思う。

 

 

 もう一つライブ感を欠いてしまったのがこちら側の視聴環境だ。僕は自室でP Cとイヤホンでどちらのライブも視聴したが、やはり会場の爆音や熱には到底敵わない。部屋は真っ暗にして、イヤホンもなるべく大きい音にしたが、それでも部屋の生活感が邪魔をする。Twitterでカラオケに行きモニターにP Cだかスマホだかを繋いでいる人がいて、本格的にライブに没入するにはいい方法だなと思った。もちろん自分の家で鑑賞できるため、トイレも自由で飲食も規制されず大声で騒いでも良いという点ではメリットがあるがライブの非現実感をうまく味わえなかったのは悔しい。あと、僕は東京に住んでいるのであまり感じないが地方の人でも会場を選ばずに鑑賞できる点ではオンラインライブの一つ大きなメリットかもしれない。

 

 

 どちらのライブもインタラクティブシートというものがあり、zoomのようなものを使ってファン(100人ぐらいかな)とメンバーの交流コーナーがライブの途中に会場の換気タイムを兼ねて行われた。これに関しては「うーん」といったところ。面白い試みではあったものの内容自体がそれほど面白いわけではないため(素人参加コーナーだから当然と言えば当然である)ちょっとした休憩にはちょうどよかったのかもしれない。欅坂46インタラクティブシートに当選した人から直接質問を受けていたのに対して、日向坂46はインタラクティブシートに当選した人に対して質問をし、それぞれ紙に書いて答えてもらい、大きなスクリーンに映し出された中から気になった回答をメンバーが拾うという形式だった。円滑な進行という点では日向坂46の方が良かったかな…日向坂46のメンバーの方が全体的にトークがうまいのもあったかもしれない。インタラクティブに当選した人たちのいい思い出になっているといいな。

 

 

 気になったのはこんな感じ、結構長くなっちゃった。全体的にオンラインライブの感想としては従来のライブと替わるようなものではないなという印象。やっぱりライブの大きな会場にファンがたくさん集まって爆音の中でライブを鑑賞するという行為自体にはオンラインでは再現できない価値があると思う。特に従来のライブ好きにはオンラインライブ化には耐えられないと思う。5Gの時代で生配信などの技術がどんどん新しくなっていくが、生の楽しさを知っている人たちにとっては関係ないのだろう。オンラインライブを通して改めてライブの価値というものを感じた。やっぱり僕は次は東京ドームでサイリウム振りたいな。